No.25a
ゆきびいさん |
日常の中の自然に耳を傾け目を凝らし深い愛情で接するゆきびいさんのスタンス。
今回はゆきびいさんワールドを2ページにわたってたっぷりご覧いただきます。
ゆきびいさんの「自己紹介」 |
私は小さいころカエルやトカゲや小さい虫たちといっしょに育ちました。 今でも、その源風景には深い思い入れがあります。 かつて、雑草を刈り取ったあとの枯れ草の山を踏むと、 コオロギとカナヘビがとびだしてくる ・・・なんてことは私にとっては常識でした。 ところが、今は枯草の山はあったところで、 コオロギもトカゲもでてきてはくれません。 部分的に景色は昔のままのところでも、 まったく変わってしまった事を憂えているひとりです。 家族は主人とその両親、子供二人と雑種犬2匹、亀3匹、金魚2匹です。 ヒメツメも何年か前には飼っていたのですが、同性だったようで、 子孫を残さず天寿をまっとうしました。 カエルを生き生きと話す事は、おおっぴらには出来ず、 今やっと大声で語れる時を得ました。 戦うカエラーさんありがとうございます! (ゆきびいさん筆) |
ゆきびいさんの「カエル歴」 |
うら若き中学生時代の出来事。季節は冬。 京都府の田舎の方ではまだ田んぼがたくさんあって、学校はそのど真ん中でした。 道をばか正直に辿っていくよりも、対角線上を突っ切る方がはるかに早いので、 稲が姿を消すと通学路は田んぼの中ということになります。 その日も友達と帰りを急いでいました。 籾殻が真っ黒にくすぶり煙があがってます。 ふと見ると、その側に大きな石のような固まりが落ちています。 田んぼの中に石なんて…と近づいてみるとそれはなんと大きな大きなうしがえるです。 籾が燃えて土の中があったまって、 まだ全然早いのに春と間違えてでてきてしまったようです。 すすでまっ黒けになっていましたが、無傷でした。 寒風にこごえて、このままでは死んでしまいます。 「かわいそうに…・連れてかえろうね」 わたしのこの言葉に友達の顔色はみるみる恐怖にかわり 「なんやて?正気?やめてよ気持ち悪い!」 そんな言い分私が聞くわけありません。 ま、さすがにかかえていくわけにはいかず、スポーツバッグにつっこんでいきました。 友達は10メートルぐらいは離れて歩いてましたね。 中学生にもなってカエルが恐いなんてなさけないわねっとかってに思ってましたが、 これが男の子にもてる普通の女の子の反応なんだと知ったときは、 え?なんで? と不思議でしかたありませんでした。 (ゆきびいさん筆) |
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ゆきびいさんと「アマガエル」 |
庭に何匹か雨蛙が住み着いている。 不思議なことに、いつもだいたい同じ場所に座っている。 私が餌を与えているので食うに困らない。居心地がいいのかもしれない。 えさはもっぱら、みの虫。 はじめのうちはかんたんに手に入ったのだが、 近所中のみの虫を採り尽くしかなり遠くまで足を運ばねばならなくなった。 何とかの一つ覚えから足を洗って身近でたくさん手に入るのは何かと考えはじめた。 そうだ!だんごむし! 一抹の不安を感じながらも手はすでにだんごむしををつかんでいた。 さあてカエルちゃん、ごはんですよー。 みの虫とちがって、がさごそ動き回るだんごむしは操りにくく、 やり直しするたびに、カエルに怪しまれうまく食べさせるとこまでいかない。汗だくである。 こうと決めたら、なかなか後に引けない性格を呪った。 そうこうしているうちに…パクリ!! よっしゃー!やったあ!だんごむしは餌につかえる!! ……・・と思ったら、いきなりカエルが大口をあけた。 丸まっただんごむしが、カエルのべろの先をシッカ!と捕らえている。 そりゃもう痛そうにがま口を裏返さんばかりで前足はだんごむしを振り払おうともがいている。 うーむ…だんごむしは却下だね。 その後みみずやバッタなど取り混ぜて賢く調達するようになった。 そして、害虫駆除して感謝されることはあとをたたなかったが、 「なににつかうの?」と聞かれて正しく答えた事はない。 (ゆきびいさん筆) |
出演:ヒキガエルとオオカマキリ |
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