三太郎の チョイ技 |
生餌が急に触っても癲癇を起こすことはなくなったが、覚えさせるため口周りへ接触させることは超嫌みたいで、 未だに口をこじあけての強制給餌。 しかしこれは私の根負けで終わることも多く、食べたくなかったらもうテコでも食べない頑固者。 実は三太郎には奥の手があって、長期戦になると泣く。 ゲコゲコ鳴くのではない。か細く高い声で一言「イヤン」と泣く。 これを聞くと私は緊張感がふっとび腰が砕けて負けを認めざるを得ない。(2002.8.6) |
三太郎へ チョイ技 |
プラケごと三太郎をゆっくり回転させると少し頭を振るようになった。 非常に明るい場所でなら、三太郎の右目後方の一部だけは光を感じることができるようだったので、 赤虫の臭いを口の周りにつけ覚えさせてから、右目後方で赤虫を振ると、 口の前に赤虫が無くても口を開けて食べる素振りをした。 そこで右目後方と口の前に赤虫をスタンバイし、右目後方の赤虫だけを振ると、 ヒット!思わず自分から食べてしまった。ざまみろ、三太郎。(2002.8.9) |
口を開け自分から「食べる」ということがどんなことだか開眼したかの如く、 三太郎はその日から積極的になっていった。
私の手には馴れていたので、1日1〜2時間掌の上に居る時は、ゆっくり熟睡していたが、
その時意外は何にでもビクビクし、さまよう様に歩き回ったり、何かに怯え時々痙攣していたりした。
しかし、自分から食べるようになって2日もすると、さまようことも痙攣もなくなり、プラケースの壁をさわったりして、 周りのことに注意をはらうようになった。
(注:掌に乗せる時は接触している面へ常に水をかけて低温火傷させないようにする)
8月17日、生餌を食べられるようになった。サポートは必要だが狩りを覚えた。
少しの光の揺れと、指に触れる感覚で間合いを取っているようだ。
三太郎は頑固で、注意深く周りを把握しようとすることで、 こんなに障害があっても少しずつだがしたたかに生きようとしている。
トノサマとダルマの交雑種が多く見つかるところでは、このカエルが激減していると聞く。
今回私が連れてきた卵に奇形が多かったというのは、もしかしたら代を重ねた交雑種には奇形が多く出現し、
そのため育つことができず、激減に繋がるのではないかと、そんな風にも思えるのであった。